不登校で昼夜逆転するのはなぜ?朝起きられない子どもへの接し方

不登校の子どもが昼夜逆転するのはなぜですか?

Q
不登校の子どもが昼夜逆転するのはなぜですか?
A

学校への不安やストレス、生活リズムの変化など、さまざまな要因が考えられます。単純に「怠けている」「夜更かしが原因」と決めつけず、子どもの心身の状態を見ることが大切です。

朝になってもなかなか起きてこない」

「夜になると元気なのに、朝になると学校へ行けない」

「昼間は寝ていて、夜になるとゲームやスマホをしている」

不登校のお子さんを見守るなかで、このような生活リズムの変化に悩んでいる保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「このまま昼夜逆転してしまって大丈夫なの?」
「無理にでも朝起こした方がいい?」
「生活習慣が乱れているから学校へ行けないのでは?」

そんな不安を感じることもあると思います。

しかし、朝起きられないからといって、単純に「怠けている」「生活習慣が悪い」とは限りません。

くりりん

今回は、不登校のお子さんが朝起きられなくなったり、昼夜逆転したりする理由と、
家庭でどのように向き合っていけばよいのかについて考えていきます。


不登校になると昼夜逆転してしまうのはなぜ?

学校へ行けない状態が続くと、少しずつ生活のリズムが変わっていくことがあります。

朝、学校へ行く必要がなくなることで起きる時間が遅くなり、その分、夜になかなか眠れなくなる。
そんな日が続くことで、昼夜逆転に近い生活になることもあります。

ただ、それだけが原因とは限りません。

学校へ行くことへの不安や緊張、友人関係、勉強へのプレッシャーなど、さまざまな気持ちを抱えている場合もあります。
特に朝は「学校へ行かなければならない」という気持ちが強くなりやすい時間です。

そのため、
「夜は普通に話していたのに、朝になると動けない」
ということもあります。

夜に元気そうにしている姿だけを見て、「元気なのだから学校へ行けるはず」と考えるのではなく、まずはお子さんの状態を見ていくことが大切です。


「朝起きられない=怠け」とは限りません

保護者の方からすると、
「昨日は夜遅くまでゲームをしていたから起きられないのでは?」
と思うこともあるでしょう。

もちろん、睡眠時間や生活リズムが影響している場合もあります。

一方で、本人も「起きなければ」と思っているのに、身体が思うように動かないことがあります。

また、朝起きられない状態の背景に、身体的な原因が隠れている可能性もあります。
その一つが「起立性調節障害」です。

起立性調節障害は思春期に発症しやすく、朝起きられない、立ちくらみ、めまい、頭痛、倦怠感などの症状がみられることがあります。
午前中に症状が強く、午後になると調子が良くなることもあるため、周囲からは「朝だけ怠けている」と誤解されてしまうこともあります。

朝起きられないことに加えて、頭痛やめまい、立ちくらみ、強いだるさなどが続いている場合には、「気持ちの問題」と決めつけず、医療機関への相談も検討してみてください。


無理やり朝起こした方がいい?

生活リズムを戻そうとして、

「朝なんだから起きなさい」
「学校へ行かなくても朝はちゃんと起きよう」

と声をかけたくなることもあると思います。

規則正しい生活はもちろん大切です。

ただ、お子さんが心身ともに疲れている状態で、朝起きることだけを強く求めてしまうと、親子ともにつらくなってしまうことがあります。

まず考えたいのは、
「どうして起きないのか」
ではなく、

「どうして起きられないのか」

ということです。

本人も昼夜逆転したくてしているわけではないかもしれません。

「起きなければいけないのに起きられない」
「また今日も学校へ行けなかった」

そんな気持ちを抱えている可能性もあります。

生活リズムを整えることだけを最初の目標にするのではなく、まずは安心して過ごせる環境をつくることから考えてみてもよいでしょう。


ゲームやスマホは取り上げた方がいい?

昼夜逆転と一緒に悩みやすいのが、ゲームやスマートフォンです。

「夜中までゲームをしているから朝起きられない」
「スマホを取り上げれば生活リズムが戻るのでは?」

そう考えるのも自然なことです。

ただ、ゲームやスマートフォンがお子さんにとってどのような存在になっているのかも考えてみる必要があります。

学校へ行けない時期には、

・友達とつながる場所
・嫌なことを考えなくて済む時間
・安心して過ごせる場所
・自分の好きなことができる時間

になっている場合があります。

そのため、突然すべてを禁止したり取り上げたりすると、親子の衝突が大きくなることもあります。

もちろん、長時間の使用によって睡眠時間が極端に短くなっている場合などは、生活について一緒に考えていく必要があります。

大切なのは、
「ゲームをやめなさい」
と一方的に決めることではなく、

「最近、夜眠れてる?」
「朝つらそうだけど大丈夫?」

と、まず本人の状態を知ろうとすることではないでしょうか。


家庭でできること

昼夜逆転しているお子さんに対して、すぐに生活を元通りにしようとする必要はありません。

まずはできるところから少しずつ考えてみましょう。


起きる時間だけでなく、眠れているかを見る

「何時に起きたか」だけではなく、

「何時ごろ眠れているのか」
「途中で目が覚めていないか」
「本人は眠れていると感じているか」

なども見てみましょう。


朝起きられたことを当たり前にしない

いつもより少し早く起きられた日があれば、

「今日は早かったね」くらいの声かけでも十分です。

すぐに「じゃあ学校へ行けるね」と結びつけてしまうと、朝起きること自体がプレッシャーになってしまうこともあります。


日中にできることを少しずつ増やす

学校へ行くことだけが一日の活動ではありません。

一緒に買い物へ行く、散歩をする、好きなものを食べる、家の中で趣味を楽しむ。

本人ができそうなことから少しずつ活動する時間を増やしていくことも、生活リズムを考えるきっかけになります。


親だけで抱え込まない

不登校が続くと、

「自分の接し方が悪いのではないか」
「このままで将来大丈夫なのだろうか」

と、保護者の方自身が不安になることもあります。

お子さんのことを考える時間が増えるほど、親自身も疲れてしまいます。
学校や相談機関、医療機関など、必要に応じて周囲を頼ることも大切です。


朝起きられない状態が続いているときは

朝起きられない原因は一つではありません。

生活リズムだけではなく、学校への不安やストレス、睡眠の問題、身体的な不調など、さまざまな要因が関係している可能性があります。

特に、

・朝になると強いだるさがある
・立ちくらみやめまいがある
・頭痛や腹痛が続いている
・午前中は調子が悪いのに午後から元気になる
・本人は起きたいのに起きられない

といった状態が続いている場合には、一度医療機関へ相談することも選択肢の一つです。

「学校へ行けるようにするため」だけではなく、
「今、本人の身体や心に何が起きているのか」

を知るために相談する、と考えてみてください。


生活リズムだけを見ないこと

昼夜逆転していると、どうしても、

「まず生活を元に戻さなければ」

と思ってしまいます。

しかし、その生活になった背景には、本人なりの理由があるかもしれません。

朝起きられないことも、ゲームをしていることも、それだけを切り取って考えるのではなく、

「今、この子はどんな状態なんだろう」

と考えてみることが大切です。

生活リズムを一日で戻すことは難しくても、安心できる時間や親子で話せる時間を少しずつ増やしていくことはできます。

お子さんのペースを見ながら、一緒にできることから考えていきましょう。


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まとめ

不登校について悩んでいると、

「こんなことを相談してもいいのかな」

「もっと大変な家庭もあるし……」

と、一人で抱え込んでしまうことがあります。

でも、悩みの大きさを誰かと比べる必要はありません。

「朝起きなくなって心配」
「ゲームばかりしていて、どう接したらいいかわからない」
「このままでいいのか不安」

そんな気持ちを話すところからでも大丈夫です。

Tencolour Circleでは、不登校のお子さんを持つ保護者の方が、一人で悩みを抱え込まないためのつながりを大切にしています。